若い頃に入った生命保険、そのままで大丈夫?シニア世代の保険見直しポイント
「若い頃に入った生命保険を、内容がよく分からないまま続けている」
「毎月いくつもの保険料を払っているけれど、本当に全部必要なのだろうか」
このように感じている方も多いのではないでしょうか。
先に結論をお伝えすると、古い保険だから解約する、新しい保険だから入り直す、という決め方はおすすめできません。
シニア世代の保険見直しで最初にすることは、新しい商品を探すことではなく、現在加入している生命保険の内容を確認することです。
子どもが独立した、住宅ローンを完済した、定年退職で収入が変わったなど、生活環境が変われば必要な保障も変わります。一方、若い頃に加入した保険の中には、保険料や予定利率などの条件が良く、残したほうがよい契約もあります。
つまり、保険の見直しとは「解約すること」ではなく、今の契約が今の暮らしに合っているかを確かめることです。
保険の見直しが必要かチェックしてみよう
まずは、次の項目に心当たりがないか確認してみてください。
□ 生命保険に加入してから10年以上内容を見ていない
□ 毎月の保険料が家計の負担になっている
□ 子どもが独立した
□ 住宅ローンを完済した
□ 加入している保険や特約の内容を覚えていない
□ 医療保険やがん保険に複数加入している
□ 更新後に保険料が上がった
「そういえば最近確認していないな」と思った方は、保険証券や契約内容のお知らせを取り出してみるだけでも十分です。
お子さんが小さかった頃は、万が一のときに備えて大きな死亡保障が必要だったかもしれません。しかし、子どもが独立し、住宅ローンも終わっている場合は、以前と同じ金額の死亡保障を持ち続ける必要があるか、改めて考える余地があります。
反対に、年齢を重ねるにつれて、入院や手術、介護に備える保障が気になる方もいるでしょう。
公益財団法人生命保険文化センターでも、結婚、子どもの独立、退職など、ライフステージの変化に合わせて保障内容を確認することが案内されています。
古い保険はそのまま残したほうがよい場合もある
「昔の生命保険は古いから、新しい商品へ変えたほうがよい」と思うかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
若い頃に加入した保険は、加入時の年齢が低いため、同じような保障でも現在より保険料が安い場合があります。
また、昔の終身保険や個人年金保険の中には、現在の商品より予定利率が高いものもあります。保険料が一生変わらない契約や、すでに保険料の払い込みが終わっている契約であれば、急いで解約しないほうがよいこともあります。
健康状態によっては、新しい保険へ入り直そうとしても加入できなかったり、保険料が高くなったりする可能性もあります。
新しい保険へ申し込む場合は、新しい契約が成立して保障が始まったことを確認してから、古い保険をどうするか判断するほうが安心です。
保険見直しでよくある勘違い
「長く入っている保険は古いから損」
「保険料が高い保険は悪い保険」
「新しい商品なら今より必ず良くなる」
このように考えがちですが、すべての方に当てはまるわけではありません。
保険料が高く見えても、保障が手厚かったり、貯蓄性があったりする場合があります。反対に、月々の保険料が安くても、更新のたびに保険料が上がる契約もあります。
商品名や月額保険料だけではなく、保障期間、更新の有無、解約返戻金、保険料の払込期間まで確認する必要があります。
現在の生命保険で確認したいこと
保険証券を見ながら、次の項目を整理してみましょう。
| 確認する項目 | 見ておきたい内容 |
|---|---|
| 毎月の保険料 | 家計に無理のない金額か |
| 死亡保障 | 現在の家族構成に合っているか |
| 医療保障 | 入院・手術・通院の保障内容 |
| 特約 | 使う可能性の低い特約がないか |
| 保障期間 | 定期保険か終身保険か |
| 更新時期 | 今後、保険料が上がる可能性があるか |
| 解約返戻金 | 解約した場合にいくら戻るか |
保険証券を見ても、専門用語が多く、内容がよく分からないという方は少なくありません。
無理に一人で判断する必要はありません。ただし、相談する前に「毎月いくら払っているか」「いつまで保障されるか」「何に備えた保険か」の三つだけでも把握しておくと、説明を聞きやすくなります。
私も親世代の保険について考えるようになり、長く加入していること自体よりも、加入した理由を今も覚えているかが大切だと感じました。保険は一度契約すると、そのまま何年も見直さないことがあるからです。
「ほけんの窓口」などで相談する方法もある
自分だけでは判断が難しい場合は、「ほけんの窓口」のような保険相談サービスを利用する方法もあります。
現在加入している保険証券を持参すれば、保障内容や保険料の説明を受けたり、複数の商品を比較したりできます。相談料がかからないサービスもありますが、相談したその日に契約を決める必要はありません。
ただし、保険相談サービスがすべての保険会社の商品を扱っているとは限りません。店舗や相談サービスごとに取扱保険会社が異なるため、調べたい保険会社が決まっている場合は、事前に取り扱いがあるか確認しておくと安心です。
相談するときは、次のように伝えるとよいでしょう。
「新しい保険だけでなく、今の保険を残したほうがよいかも教えてください」
「不要な特約だけ外すことはできますか」
「今後、保険料が上がる契約はありますか」
「解約した場合の不利益も説明してください」
提案された内容は持ち帰り、現在の契約と並べて比較してから決めても遅くありません。家族にも保険証券や提案書を見てもらうと、自分では気づかなかった点が見つかることもあります。
保険を変更する前の最終確認
保険の見直しをした結果、解約や乗り換えを考える場合は、次の点を確認してください。
✓ 新しい保険の保障開始日を確認した
✓ 古い保険を解約した場合の返戻金を確認した
✓ 健康状態による加入条件を確認した
✓ 更新後の保険料まで確認した
✓ 不要な特約だけを外せないか確認した
✓ 家族にも契約内容を伝えた
✓ その場で決めず、提案書を持ち帰って比較した
金融庁も、保険を契約するときには、保障内容や保険期間、保険料などをよく確認し、自分の目的に合った商品かを検討するよう案内しています。
分からない部分を残したまま契約せず、納得できるまで説明を受けることが大切です。
まとめ
シニア世代の生命保険は、古いから解約する、新しいから入り直すという単純なものではありません。
子どもの独立や住宅ローンの完済によって、以前ほど大きな死亡保障が必要ではなくなっている場合があります。一方で、若い頃に加入した保険には、現在より保険料や予定利率の条件が良いものもあります。
まずは保険証券を取り出し、保険料、保障内容、更新時期、特約を確認してみましょう。
自分で判断するのが難しい場合は、保険相談サービスを利用するのも一つの方法です。ただし、取り扱っていない保険会社もあるため、事前確認が必要です。説明を聞いた後も、その場で契約せず、現在の保険と比較してから決めて問題ありません。
保険は「新しく入ること」よりも、今の契約が今の生活に合っているかを確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・公益財団法人生命保険文化センター「生命保険の見直し」「生命保険の基礎知識」
・金融庁「保険について考える」
・一般社団法人日本損害保険協会「保険に関する基礎知識」
・ほけんの窓口公式サイト「取扱保険会社・保険相談サービス」
※保険商品、保障内容、相談サービスの取扱保険会社は変更される場合があります。解約や新規契約の前に、保険会社や相談窓口で最新の情報をご確認ください。




コメント
コメントを投稿